喧騒や時間に縛られる日常から解放され、「今」を感じる仮設空間。それが光ノ間だ。
現代社会において、「時間」は効率や管理の対象として扱われることが一般的である。忙しさに追われる日々の中で、私たちはいつの間にか「今」に意識を向けることを忘れてはいないだろうか。この空間は、そんな時間の縛りから解放され、ただ「そこにいる」という感覚を味わうための場所だ。そして、日常に埋もれ見失いがちな「時間の本質」と出会う瞬間を生み出すかもしれない。
垂木とベニヤ板というシンプルな素材で構成されたこの空間は、外界の時間の流れを緩やかに遮断し、光と影の移ろいを体感させてくれる。訪れた人は、過去や未来への思考を一度手放し、「今」という瞬間を記憶として刻む体験ができる。
井桁構造によって隙間から入り込む光はベニヤ板に柔らかく反射し、直接的な光を抑えながらも、穏やかで柔らかな明かりを作り出す。この優しい光に包まれた空間は、訪れる人々に静寂と安らぎをもたらすだろう。
この空間は、完成された建築物ではない。仮設性や未完成という性質をあえて取り入れることで、「今」という瞬間を強調している。未完成の空間に訪れた人々の体験が加わることで、「光ノ間」は初めて完成する。
PROJECT 中村光輝
PROGRAM 建築インスタレーション
LOCATION 多摩美術大学 八王子キャンパス
CONSTRUCTION 2024/11-2024/12
SIZE W3000xD2400xH2300
PRODUCTION PERIOD 2024/6-2024/12
AWARD
2025年多摩美術大学環境デザイン学科卒業制作展 最優秀賞
2025年 JID AWARD 2025 NEXTAGE部門 金賞
EXHIBITION
2025年 多摩美術大学環境デザイン学科卒業制作展2025/横浜赤レンガ倉庫
2025年 JID AWARD 作品展/新宿パークタワー